2015年04月03日

江戸小紋

●大名家発祥

江戸小紋は、遠目には無地に見えますが、近くで見ると優美で繊細な柄のある
一色染めのきものです。
江戸小紋

目を凝らして見てみてください。
江戸小紋
白くて細かい点がたくさん並んでいるのがわかりますか?

この柄は鮫小紋(さめこもん)といって、細かい点で斜めに重ねた扇形を鮫の肌に見立てている柄です。

江戸小紋は、もともと武士の裃(かみしも)に用いられていて、柄は大名家の家柄を表します。
この「鮫」と「角通し(かくどおし)」、「行儀(ぎょうぎ)」という柄は、
江戸小紋三役と呼ばれ、数ある江戸小紋の柄の中でも格が高い柄です。
さらにその中でも、この鮫が最も格上です。

江戸小紋三役は、一つ紋を付ければ、準礼装として装うことができます。
その場合、帯は礼装用の袋帯をあわせます。

ただ、紋をつけると、フォーマル専用になってしまうので、
幅広く着たいなら、紋はつけない方が良いかもしれません。

その辺りは、どのようなシーンで着たいかを考えて決めるといいでしょう。


●細かいほど格が高い

鮫小紋の中でも、白い点の細かさによって格付けがあります。

細かいほど格が高く、「極鮫(ごくさめ)」「極角通し(ごくかくどおし)」などど呼ばれます。

どのくらい細かいかというと、3cm四方に900個以上の点があります。

江戸小紋は染めのきものですから、この細かい点は染めによって生まれます。

これだけの細かい手仕事をするには、熟練の技が必要で
昔ながらの手染めによる江戸小紋は大変貴重なものです。



***
たつみ流着付け橘通り教室
岩崎千恵子



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Posted by たつみ流着付け橘通り教室  at 23:09 │Comments(0)着物の格染めのきもの
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