2015年04月10日

木綿

●ザ・ふだん着

室町時代に綿花が日本に入ってくるようになり、それまで麻だった普段着が
木綿で作られるようになりました。

縞や格子柄が多く、片貝木綿や伊勢木綿、久留米絣などがよく知られています。
こちらもと同じく、産地の名前で呼ばれます。

合わせの季節でも、裏地をつけない単衣で着ることができます。
木綿の風合いによって、冬向きの生地と夏向きの生地があり、季節で着分けます。

夏は、しじら織りなどの涼しい生地をゆかたとして着るのも気持ちよさそうですね。



木綿きものは自宅で洗えるというところが、まさに「ザ・ふだん着」。
ジャブジャブ洗えるので、汚れを気にすることなく気軽に着られます。

木綿というと野暮ったいというイメージを持たれることもありますが、
最近は、木綿きものの人気も高まっているようで、ネットで検索してみると
モダンでおしゃれなきものがたくさん出てきます。

お値段もお手頃なものが多く、手始めに木綿きものを着てみる、というのもイイですね。

帯は、カジュアルな雰囲気の名古屋帯や半幅帯をあわせます。

ふだんにサラッと着るのが似合うきものですから、帯も気軽に締められるものが良いでしょう。


●きものとゆかた

ところで、ゆかたも木綿素材ですが、きものとゆかたの違いって何でしょうね。

結論から言うと、どちらとして着ても良いのです。
きものとして作ったものをゆかたとして一枚で着ても良いし
ゆかたとして作ったものを長襦袢と合わせて着物のように着ても良い。

ただ、ゆかたをきもの風に着るときには注意が必要です。

何に注意が必要かといえば、それは「柄」です。

金魚とか朝顔とか、いかにも夏の風物詩が描かれているようなものは
きものとして着るには向いていません。

縞模様や小紋風の柄ゆきのものを選びましょう。


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たつみ流着付け橘通り教室
岩崎千恵子




  
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Posted by たつみ流着付け橘通り教室  at 23:42Comments(0)織りのきもの

2015年04月08日

●産地によってさまざま

紬は、織りのきものの代表格です。

もともと、生糸にできない不良の繭(くず繭)やくず繭から作った真綿に
手で縒(よ)りをかけて紡いだ糸で織られたきものです。

生糸のように、繭から取り出した長い糸とは違い、
縒り合わせて紡いでいるので、糸のところどころに節(ふし)があります。

その節のある太い糸を織ったものを紬といいます。

生産地によってその特長はさまざまで、寒い地方の紬はふんわり暖かく
暑い地方で織られた紬は、シャリ感が強く涼しいという風に風合いが異なります。

代表的なものでは、牛首紬、結城紬、大島紬などがあります。

多くの場合、生産地の地名で呼ばれます。
もともと庶民の日常着であった紬だけに、
それだけ地域に密着した織物だったということですね。


●着れば着るほど

紬は日常着だけあって、丈夫です。
染めのきものほど気を使わなくても大丈夫。

その分、織りあがったばかりの新品の紬は、硬くゴワゴワして肌馴染みが良くありません。

これはジーンズと同じで、着れば着るほど味が出てきて、肌に馴染んできます。

昔は、家の使用人などに新品の紬を着せ、ようやく馴染んできた頃に主人がそれを着る
なんてこともあったそうです。

何年もかけて自分に馴染ませていく楽しみというのはいいですね。


●素朴な模様を楽しむ

紬をはじめとした織りのきものは、染めのきもののような華やかさはあまりありません。
染めによって色を生み出すのではなく、染めた糸を組み合わせて織ることによって
文様を生み出すからです。

その糸を染める染料も、草木染めなどは自然の染料を使っていて
素朴でやさしい色あいに仕上がります。


縞や格子などの幾何学文様が多く、飾らない印象です。

色使いも統一感のあるパターンが多いので、洋服の中でも浮きにくく
街着として活用できます。

ちなみに、私はほぼ一年中紬を着ていますが、気に入って作ったきものは
ほとんど縞模様です。
大小さまざまですが、気づくと縞模様を選んでいます。

縞は粋なカッコいいイメージ、格子はかわいいイメージがあります。

模様や色、風合いなどによって、素朴だったり粋だったり上品だったりと
一言で紬と言っても、印象は一つ一つ異なります。




  
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Posted by たつみ流着付け橘通り教室  at 23:58Comments(0)織りのきもの